宣言
私は歩く時に常にお腹で呼吸します。
私は今後歩く時は常にお腹を意識した呼吸をしながら歩く事にします。それは「お腹を意識した呼吸をする」たったそれだけで健康になれるからです。
その理由と簡単なやり方をご紹介します。
健康リーダシップ宣言Vol.6
「お腹で歩く」
1・呼吸のシステム
よく胸式呼吸、腹式呼吸、また逆腹式呼吸、場合によっては足裏で呼吸するなんて話を聞きます。がしかし「おいおい足裏で呼吸なんか出来るかよっ!呼吸は肺だろっ!」と言いたくなると思います。
そうです足裏で呼吸など出来るはずもなく、呼吸は肺でしております。では何故そのような事が言われるのでしょうか?
人間は肺で呼吸をしております。がしかし肺には筋肉がなく、肺とは自力では動けない袋なのです。
その肺を動かしているのは「どこかの筋肉」なのです。
ここで胸式呼吸と腹式呼吸が出てくるわけです。
2・胸式呼吸とは
肋骨の間にある「肋間筋(ろっかんきん)」という筋肉により、肺を膨らませたり縮めたりと動かす呼吸の事です。
胸式呼吸が悪いわけではありませんが欠点があります。人間とは寝ている時、横になっている時は自然と腹式呼吸になっていますが、起きている時は、意識をしない限り、自律神経により自動的に、そしてクセや習慣により呼吸をしています。
そのクセの多くが、肋間筋をあまり使わずに済む一見楽な「肋骨がちょっとしか動かない胸式呼吸」なのです。それでも呼吸が出来てしまうのです。
ちょっとしか動かない「肋間筋(ろっかんきん)」は当然日々固くなり、日々肺の可動域は狭くなります。
するとどうなるか?空気をちょっと吸って、その分だけちょっと出す、こうなると元々入っていた古い空気は入れ替わらないのです。
肺にずっと古い空気が溜まっている状態が体にいいわけがありません。
とはいえ胸式呼吸はそれはそれで大事なのです。「肋間筋(ろっかんきん)」が凝り固まってしまえば、腹式呼吸をしたところで、物理的に肺が横、前後に広がれないからです。
「肋間筋(ろっかんきん)」を解すためには、肋骨を意識して広げる、深く長い呼吸をする事で解すことが出来ます。
3・腹式呼吸とは
みぞおちの奥にある「横隔膜(おうかくまく)」という筋肉により、肺を膨らませたり縮めたりと動かす呼吸の事です。
「横隔膜なんてどうやって動かすのだよっ!」と言いたくなると思います。そうです横隔膜を意識して動かす事は難しいのです。がしかし実は簡単な方法があります。それはお腹を動かして呼吸すればいいのです。
息を吐く時に大きくお腹を凹まし、吸う時に膨らませればいいのです。この時横隔膜が大きく上下に動いているのです。
横隔膜が動かない胸式呼吸では、肺は前後左右に広がっても上下には大きくなれないのです。がしかし横隔膜が下がれば、肺はより大きく膨らむ事が出来て、肺の中の空気を全部入れ替える事が出来るのです。
更に肋骨も広げようと意識すれば、胸式と腹式のミックスで、更に多くの空気を入れ替える事が出来ます。
肺に常に新鮮な空気が入る状態は体にいいに決まってます。
4・逆腹式呼吸とは
丹田呼吸とも言われ、システムは腹式呼吸と同じく横隔膜を使った呼吸です。
腹式呼吸との違いは、息吸った時にお腹が膨らむのですが、息を吐いた時に、更にお腹を膨らますのです。要するにお腹は、常に膨らんでおり、常に圧力がかかっているわけです。
一見不自然に感じますが、歌っている時やスポーツをしている時は、自然と丹田呼吸になっている場合が多いです。
体の中で唯一力を入れてもいいと言われているのが下腹である丹田なのです。
よく「下っ腹に力を入れて」とか「腹が据わってる」「腹が出来てる」なんて言われるのは、丹田呼吸が出来ている、という事なのではないかと思います。
息を吐く時によりお腹を膨らまそうとすると、この時も横隔膜は動く事となり、より多くの空気が肺に入るのです。
5・足裏呼吸とは
足裏に意識を集中し、まるで足裏から空気が出入りするようなイメージを持つことで、自然と肩の力が抜け、丹田呼吸になり、まさに「地に足がついた」状態になるということかと思いますので、効果としては、腹式や丹田呼吸の進化版かと思います。
6・腹式&丹田呼吸の更なる効果
呼吸により横隔膜が動くと、より多くの空気が入れ替わり当然体によいのですが、効果はそれだけではありません。
内臓はに大量の血液が流れております。その血液が常に活発に流れていればいいのですが、様々な原因により、流れが滞り内臓に溜まってしまう時があります。
心臓とは血液を送り出すだけで吸えません、体の様々な筋肉により心臓に戻された血液が新たに送り出されるのです。
という事は、心臓に戻ってくる血液が少なければ、それだけしか血液を送り出せないわけなので常に少ない血液で活動し、あちこちで血行不良が起きている弱い体となります。
ところが横隔膜を動かすと、内臓が圧迫され、内臓の中の血液が押し出されるのです。当然体を巡る血液量が増える事となります。
また横隔膜の奥にある自律神経の集合体である「太陽神経叢(たいようしんけいそう)」が刺激され、自立神経も整うのです。
まとめますと、横隔膜が動けば、
- 肺に溜まった古い空気が押し出される
- 内臓に溜まった古い血液が押し出される
- 自律神経が刺激され整う
というミラクルな事が起きるのです。
その横隔膜を動かす最も簡単な方法が、お腹を意識して動かす腹式呼吸や丹田呼吸なのです。
7・歩きながら
この腹式呼吸や丹田呼吸をいつやればいいのか?その答えは「常に」です。がしかし常にやろうとすると逆に忘れてしまいがちなので、まずは歩いている時に行うわけです。
歩いている時というのはリズムがあるので、例えば3歩吐いて1歩吸うなど、吐く事を意識し、その度にお腹を動かせばいいのです。
吐く時にお腹を凹ませれば腹式呼吸、更に膨らませれば丹田呼吸、どちらを試してもいいかと思いますし、あるく速度により変えてもいいかもしれません。
要はお腹を動かせばいいわけですから、6歩吐いて、2歩吸うとか、自分なりのパターンを沢山作れば、歩く度に健康となり、歩く事が楽しくなります。
不思議な事にこれに慣れると、呼吸を意識せずに歩く事の方が不自然となります。こうなりますと、次第に常にお腹を意識した呼吸が日常となり、医者いらずの薬いらずとなるかもしれません。
私は24時間とまでには至っておりませんが、24時間を目指し、歩く時は必ずお腹を大きく動かしたいと思います。
宣言
「私は歩く時に常にお腹で呼吸します。」
2015.5.14
牟田昌広 連載コラム 健康リーダーシップ宣言
Vol.6 「私は歩く時に常にお腹で呼吸します」
あとがき
牟田さんが贈る健康に対する宣言コラム「健康リーダーシップ宣言」。このコラムは毎月7の倍数の日である《7、14、21、28》と続編を更新アップして参りますのでぜひお楽しみにしてください。今後ともよろしくお願い致します。多くの仲間に囲まれ日々健康の大切さを説いている牟田さんの背中を皆で追いかけて、一緒に健康を意識してきましょうっ!
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牟田 昌広
・セロトニンDojo公認トレーナー
セロトニン研究第一人者・東邦大学名誉教授・脳生理学者・医師である有田秀穂さんが主催するセロトニンDojo卒業。セロトニンDojo公認のセロトニントレーナーとなりドラマーと並行して活動を始める。
長年メジャーアーティストのコンサートライブにドラマーとして数多く参加。
BUIへは健康をサポートする専門のオリジナル記事をサイト立ち上げ当初(2014)より寄稿。
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